乳腺外来で一番多い主訴は「乳房痛」です。
でもそれは、痛い時は癌になってる、という意味ではありません。
何らかの原因で炎症を起こしてたり、 ホルモンの関連による痛みであったり、 ストレスに伴う神経痛だったり、痛みの原因は様々です。
逆に、
「乳がんは痛くないって聞きますが本当ですか?」 とのご質問をいただくこともあります。
これについては、はっきりした答えは言えないところです。
確かに、ガンは痛くも痒くもない「しこり」 で気づかれることが多いのですが、 時として痛みのある癌もあります。
「痛みのあるところをさわってたらしこりに気づいた」
とか、
「しこりに気づいてたけど痛くないから様子見てました。 最近痛くなってきたので来ました」
など、実際にガンだった方で来院のきっかけとなった症状の中に「 痛み」を訴える方もいらっしゃいます。
乳腺炎を起こしてるような見た目で、実はガンの「炎症性乳がん」 という比較的稀な疾患もあり、 進行が非常に早いため注意が必要です。
常々お話ししておりますが、
「いつもと違うことがあったら、すぐ来て下さい」
いつも生理前になると痛くなる、など、 日常的に痛くなりやすい場合を別として、 いつもと違う痛みを感じたら癌がないことを確認しにいらして下さ いね。